以下ねたねたばればれ

 まぁ、正直1955年の話をされてもサパーリですね。 いきなりゲイバアとか言われても困ります。
 結論から言えば犯人はあれでいいんでしょうが、真犯人は読者だ、って告発は怖かったです。 いや、実際その通りでしょう。
 昨今の犯罪が入り乱れるこの現状で、自分は関係ないからと安全な位置で鳥瞰している第三者こそが、真にそんな状況を作り出してるわけなんですから。 
 以下犯人の台詞
「この1955年、そしてたぶん、これから先もだろうが、無責任な好奇心の創り出すお楽しみは君たちだけのものさ。 何か面白いことはないかなぁとキョロキョロしていれば、それにふさわしい突飛で残酷な事件が、いくらでも現実に生まれてくる、いまはそんな時代だが、その中で自分さえ安全地帯にいて、見物の側に回ることができたら、どんな痛ましい光景でも喜んで眺めよう、(以下略)」
 アンチミステリだorz
 でも実際最近色んな事件が起きてますから。 確かに身近な問題じゃないからって偽造問題とかネタにしかなってないもんなぁ……
 こんな時、もう一度「虚無への供物」が現れて同じことを言ったとしたら、我々も真犯人足りえることになるんだろうなぁ……
 そう思いました。
 怖かったです。

 あ、普通に面白かったですよ。 ミステリとしての出来も良かった。 いつだって真相を分かりにくくするのは人ですからなぁ。

以上ですです。