猫がひっくり返った

 実は昨日更新したつもりなんですが、月黄泉です。
 どうも同じタイミングで書いてて、僕が書き上げた次の瞬間に彼が更新して消えちゃったみたいですね。 なんつぅシンクロ。 ともかく、代打の人超ありがとうございました。 今後ともよろしくお願いします。


 昨日の更新内容は幻の内容としておいて、今日はあれについて書く。 デスノートのノベル。
 今日友達から借りてきて読みました。 凄い凝った装丁なのはいいんですが、そのせいか高い。 マージンやらロイヤリティーの問題かもしれんけど。 HOLiCも読みたいんですが、どうもこれは持ってる人が少ないようで、買わざるを得ないかもなぁ。 そこまでして買いたくないかと言われれば、まぁ、うん。 そうかもね。

 
 感想にネタバレ含むんで続き読みたい人だけね。




 さて、デスノートのノベル。 正式名称は『DEATH NOTE ANOTHER NOTE ロサンゼルスBB連続殺人事件』なんですがね。 西尾っぽいノベルだったなぁと。 褒め言葉ね。
 南空さんが良い味出してたり、竜崎が変態だったりと面白い話ではあるのですが、なんかこれ解釈が凄い難しそうだなぁ。 読み始めた当初で、


 電話のL本物、竜崎とL同一人物
 電話のL本物、竜崎はLとは別人物
 電話のL偽者、竜崎が本物のL
 電話のL偽者、竜崎はLとは別人物


 をパターン分けして考えていたのですが。 あ、電話も竜崎も偽者のLで同一人物というパターンもあるにはあったのでしょうが、それにしてはメロの語り口がおかしいので考えないものとしました。 同じ理由で四番目も。
 で、普通に読むなら一番で読んでいくのですが、生憎とこういう変則的な一人称が絡んでくると叙述トリックを疑うタチでして、結構疑いましたなぁ。 挙句、メロ偽者説も考えてた。
 自分が疑うのを止めて一番に着陸したのは「格好よかったですか」の台詞が原因なんですが、これズルくね?
 よくよく最後を読み返してみれば、最後に現れた竜崎は猫背って書いてなかったし。
 竜崎のクセは原作のLのクセと大体合っている。 これは、竜崎がLの真似をしていたのか、原作のLが竜崎の真似をしていたのか分からないんですよ。 しかし、上の描写と考えると、後者の方がすんなりと考えられる。
 最後に竜崎と名乗るのも正直意味が分からなかったんですが、LにとってBは特別な何かだったんでしょうか。 だからBのクセやら何やらを真似た、と考えた方がいいのかね。
 しかし、そこで大いなる矛盾を見つけて自分の解釈を変えました。 やはりポイントとなるのは、「格好よかったですか」のくだりだと思う。
 やっぱり竜崎はLの特徴を真似していた。 というか、Lのコピーとして育てられたんだから、癖が似てても不思議じゃないかも。 だから、南空さんと接触した私立探偵がBだということを看破していて(つまり、Lは最初から事件の全貌を見抜いていた)遠まわしに自分について聞いてみたんじゃないかと。
 で、最後にLが「精悍な顔立ち」とかいう描写をされていることや猫背の描写がないのは、南空さんがボロクソに言ったのを気にしてのことなんじゃないかなぁ。


 深読みしすぎなのだろうか。 でも疑問点が多い。
 つか最後の方ちょっと読み飛ばしたから分かってないだけ?


 トリックに関しては、物理トリックは専門分野じゃないのでなんとも言えませんが、どうなんだろうね。 戯言シリーズよりよっぽどなトリックだったのは確かですけど。
 全体的に西尾維新っぽくて良かったですよ。 テンポの良いツッコミとか、デコラティブな言い回しとか。 流石に流石な御方です。
 ただ、死神の眼についてがなぁ。 メロがそれを知っていたってことは、メロはひょっとしてLが死んだ後にBを勧誘に行ったのかなぁ。 その辺は曖昧。
 面白かったですよー。 というお話でした。